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解決事例/コラム

自己破産申し立て 同時廃止で決める!➃

2019.08.03

解決事例/借金

自己破産申し立て3件目の紹介です。

東京地方裁判所に自己破産の申し立てをいたしました。

生活保護を受給されていたこと、最初の聞き取りの段階で資産は無く、ギャンブルや浪費による借金でもなかったので、自己破産の申立ては同時廃止となると考えていました。

★自己破産(同時廃止) 自己破産の申し立てをして、裁判官の面接を受けたのち、自己破産手続きの決定がなされるのと同時に手続きが廃止される自己破産手続きです。簡単に言いますと、余計な費用がかからず、手続き上は2か月程度で免責(借金を法律上支払う義務を免れる)を受けることができる手続きです。

★自己破産(管財事件)自己破産の申し立てをして、管財人が付く自己破産手続きです。管財事件となると、いくつかのデメリットが発生します。

◇管財事件のデメリット

➀20万~50万円の予納金を裁判所に納めなければなりません(東京地方裁判所の場合、弁護士申立ての場合は最低20万円、自己破産者本人の申立て(司法書士が書類を作成)の場合は最低50万円とされております。さいたま地方裁判所でも東京に準じた取扱いがなされておりますが、自己破産者本人の申立ての場合、必ず50万円とされるようではないようです。自己破産者ご本人の資産などを考えて減額もありうるようです。横浜地方裁判所の場合、自己破産者本人の申立ての場合30万円からとされております。

➁郵便物が破産管財人に転送されます。たとえば、何かを購入した場合の請求書も管財人に転送されるので、こまめに転送郵便物を破産管財人に確認し、着払いで送ってもらうか、取りに行く必要があります。転送された郵便物は管財人により開封されます。優しい管財人に当たれば、請求書等、自己破産者本人にとって必要な書類については、転送されていることを教えてくれる管財人もいます。この転送郵便物の開封は、隠して申告していない借金がないか、資産はないかをチェックするために行われていると考えて良いと思います。実際、私が担当した事件では、この転送によって、新たな借金(申告していないクレジットカードの請求書が転送された)が判明したり、本人が自覚していない(親が自己破産者名義で積み立てていた)預金、保険の満期のお知らせが届き、申告していない資産が判明し、それが自己破産手続きにおいて配当される(自己破産者本人の物とはならない)場合がありました。

郵便物の転送は、原則として、現住所の自己破産者本人宛の郵便物のみが転送されることになりますが、転居して直ぐに自己破産を申立てをした場合、以前の住所に届く自己破産者宛ての郵便物も管財人に転送されることがあります。特に、自己破産前に離婚をし、事前の住所には別れた奥様やお子様が居住している場合で、水道光熱費は自己破産者(離婚した夫)が払うことになっていた場合、電気代の請求書が以前の住所に届き、その請求書が管財人に転送され、支払いが遅れたりすると場合によっては電気が止められたりするので一大事です。最近では、携帯電話代金の支払いの遅れは厳しいようで、NTTドコモは1日でも遅れれば、携帯電話が使えなくなる場合もあるようです。

ということで、申立てをした自己破産事件が同時廃止となるか、管財事件となるとは、自己破産手続きにおいて、かなり重要な決定といえます。

司法書士は、自己破産者本人のために自己破産の申立書を作成すること、裁判所や債権者(消費者金融や信販会社)からの書類、電話を受けることを業務とします。したがいまして、実質的には弁護士に依頼した場合と、自己破産者本人の負担はほとんど変わらないのですが、管財事件になった場合には、大きな違いをもたらすことになります。私は、これまでの300件以上の自己破産申立ての経験から、明らかに管財事件となる自己破産事件については、弁護士に依頼されることをおすすめしています。

今回のケースでは、手続きを進めている段階で、自己破産申立てに必要な書類の一つである通帳を確認している段階で、比較的多額の振り込み、引き出しがあることが判明しました。もし、その引き出したお金をタンス預金していると裁判所に疑われた場合、資産があるかも?ということで管財事件となりかねません。

自己破産者ご本人に詳細に聞き取りをした結果、その振り込まれた金員は本人の通帳を介しているだけで、本人宛の送金ではないことが判明したため、その事情を裁判官に理解してもらうために、詳細な報告書を作成しました。

結果、無事同時廃止事件で終えることができました。

ちょっとしたひと手間をかけることで、財産が無いことを裁判所にわかってもらい、同時廃止を得ることができた事案でした。

なお、裁判所によって、東京、さいたま、横浜と、手続きの流れも違えば、申立書の書式も微妙に異なります。

自己破産を申し立てる裁判所の裁判官に、できる限り負担をかけないためにも、当該裁判所が採用する書式で自己破産の申立書を作成することが大事だと考えております。

書類作成を担当する司法書士は、手間をかけることを惜しんでは良い結果は得られない!と改めて認識しました。

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