ホワイトドア司法書士事務所

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解決事例/コラム

給料は全額支払が原則です!

2018.04.06

解決事例/回収

賃金の話になると、「額面でいくら」「手取りで」、なんて話になることが多いです。

控除の欄を見てみると、当たり前のように社宅費や組合費が結構差し引かれている方も多いと思います。

この控除は、実は、賃金全額支払いの原則(労働基準法24条1項)の例外です。

例外は大きく分けて二つあります。


⓵法律などで定められているもの

⓶労働者の過半数の同意があるもの(若干不正確ですが、わかりやすいように)
は、賃金から控除することが認められております。

上記に挙げたものは⓶に該当します。
⓵には、所得税や社会保険料の控除が該当します。

ここまでは、あまり違和感が無いかと思います。

では、自己啓発のために会社の経費(一応、そういうことで)で通信教育を受けました。
数十万円もする高額の!
頑張って通信教育は無事終了!

その後、家庭の事情で退職をせざるを得なくなったので、退職を申し出をした。

ところが、辞めるなら上記の通信教育代を全額一括で支払って。支払わないと辞めさせないから。
なんてことを言われた場合には、支払い義務があるのでしょうか?

全額一括とは言わなくても、半額を一括とか、全額を毎月分割で支払い終わったら辞めても良いよとか。

こんな会社の対応は許されるのでしょうか?
教育制度がしっかり決められていて、上記⓶に該当してしまうケースが職種によってはあるのかもしれません。

ですが、自払いになるのに、数十万円の通信教育を受けるというのは勇気がいることです。会社が負担してくれるなら・・・というのが実情でしょう。

ここで、退職を強行したとして、入るべき退職金や賃金から上記通信教育代が差し引かれている!(相殺というやつです)時は、泣き寝入りするしかないのでしょうか?

まず、法律(民法、労働関連法)から、「退職させない」なんてことは許されません。

次に、賃金全額支払いの原則に反するため、上記相殺も原則として認められません。
相殺された分は、会社に追加で支払ってもらう必要があります。

そのうえで、通信教育代は会社負担なのか?について解決していくことになります。
これは個別の事例により判断されるところですので、どっち負担!と決めつけることはできません。
会社の方で、その通信教育代は、こういう規定になっていること(しかもちゃんと説明をした)を証明しなければ、その代金を支払う必要はないでしょう。